はじめに 放生会と書いて 「ほうじょうえ」と読むのが一般的だが、ここ福岡では「ほうじょうや」と発音するのが常識である。それでは その福岡の有名な秋祭、放生会(ほうじょうや)を紹介しよう。
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放生会とは?
放生会は 全国でも行われる宗教儀式で、収穫した魚や鶏を放ち殺生を慎み 生命を今一度慈しみ 五穀豊穣 秋の収穫を願うお祭りになる。

雨の放生会。参道に多くの傘が開くが、意外に見やすい。
しかし 福岡の筥崎宮で行われる放生会は全国的にも 並外れて規模が大きく、1000年以上の歴史がある。博多どんたく港町、祇園山笠、に並ぶ 博多3大祭の一つに数えられている。

筥崎宮参道に作られた臨時の詰所も 迷子の対応に大忙し
毎年 祭の期間中には 700件以上の露店が並び、その人出は100万人にものぼる。
筥崎宮とは?
放生会の行われる筥崎宮は、日本3大八幡宮にかぞえられるほどの由緒ある神社。地元球団の福岡ソフトバンクホークス、またJリーグ アビスパ福岡が シーズンがはじまる前に必ずお参りにくるほど そのご利益は知られている。そのお参りに来るメンバーはレギュラー選手は当たり前で 工藤監督や王会長、アビスパは新監督 井原正巳氏が筆頭にお参りに訪れていた。その参道の大きな鳥居は有名で、また 国の重要文化財、 千利休が寄進した石燈篭がある。
放生会の名物 おはじき
こちらは前日から夜を徹して並ばないと買えないほど 超人気の縁起物になる。その縁起とは、厄を「はじく」ということから来ているらしい。普通 おはじきというと ビー玉をひらたくした様なガラス細工のものをイメージすると思うが、
こちら放生会のおはじきは、黒田長政が その専門職人を集めたことしたことに起源をもつ博多人形と 同じ工程で作られる素焼きの焼き物になる。ひとつひとつが手作りで 彩色や形に職人の個性がにじみ出ているのが特徴だ。
承天寺の放生会おはじき
ここで 私が大好きな承天寺にあった 放生会おはじきを紹介しよう。博多人形と同じ、素焼きということが、これを見ると 分かっていただけるはずだ。
これは毎年 秋にあるライトアップウォーク福岡の時に承天寺で撮影したものだ。その 一つ一つのおはじきは 温かいテーマをもって作られていて、同時に職人さんの遊び心も感じられる。
JR九州の鉄道関連のおはじきだろうか、つばめのマーク であったり、博多駅新駅舎博多シティもある。また面白いのが 写真の右上隅、福岡県の志賀島で発見された漢委奴国王印、そう歴史の教科書に載っていた金印があったりするのだ。
すべて額縁に収まっており、なんとも味わい深い。まるで、古い日本の水彩画を眺めているような気持ちにさせてくれる。
稀少な おはじきの値段は
桐箱入り1000個入りで3,000円、額縁入り200個入りで10,000円になる。
3,000円のものが 1,000個限定、10,000円のものが200個限定 これだけあれば 普通に買えるのでは?と 甘くみることなかれ。

あいにくの雨の日、それでも露店の営業は元気一杯。メイン通りを少し外れると歩きやすい。
これが発売前日の 夜9時~10時頃にならんで、やっと買えるかどうかのボーダラインになる。雨などの天候などにより、もう少し遅くならんでもセーフの場合もあるようだ。
筥崎宮へのアクセスは
地下鉄で行くことをおすすめしたい。車だと箱崎付近の交通渋滞が予想される。福岡市地下鉄 中洲川端駅から「箱崎・貝塚行」に乗り換え「箱崎宮前」駅の改札をくぐると その出口の案内が特別に大きく用意されている。
1番出口が本殿近く 2番が出口が大鳥居に近いと考えると分かりやすいだろう。とにかく そこを地上に出ると多くの人が溢れているはずだ。
日本唯一の見世物小屋
見世物小屋は おどろおどろしい雰囲気が昭和レトロを感じさせる。
現在この見世物小屋が見られるのは全国で この福岡の放生会だけだ。
現代サブカルチャーの上をいく独特な世界感、日本には こんなエンタテインメントがまだ存在するのか?と外国の方も驚くかも知れない。

なぜか椎名林檎の詩のイメージが重なる
日本人でもあまり味わったことのない空気感、おそらくこの祭で一番 斬新な見どろになるだろう。
見世物小屋の場所
とにかく福岡の放生会は、 人が多すぎて 屋台も期間限定の気色なので 、見印も見つけにくく、見世物小屋の場所がはじめての人には分からないかもしれない。
そこで、地下鉄の筥崎宮駅の人が集中する1番出口を避けて、参道入り口の大鳥居よりの2番出口から出て、
そのずっと先にある 大きな鳥居へ向かってとにかく直進、
大きな道が左手に開けて 人の流れが活発にあると判断したら、もう迷わず そこを曲がってみよう。
これは アバウトすぎるアドバイスかもしれないが 何の資料ももたずに私が辿り着いた結果がこれになる。
そして お菓子や人形 を ねらう射的ゲームや
3本ピンボーリング
アーチェリーなどの 出店を楽しみながら進んで行くと、その遠くの突き当たりに、巨大な高さ5m〜ぐらいのゴリラの形をした風船の様な遊具がみえる。そのゴリラの遊具がある角を左に曲がったところに、

そこには なんとも不思議な世界が広がっている。
平成の時代における異空間、見世物小屋が数件ならんでいるのだ。
お化け屋敷
そして 見世物小屋の最後には、おおとりで お化け屋敷がある。
声お枯らして 大声で「はい、はい、いらしゃい〜 これから夜の部がはじまるよ〜」と 昭和レトロな呼び込みが キュンとくる。同行した知人は 見世物小屋をはじめ この呼び込みの独特の雰囲気が新鮮で感動したらしい。
福岡 筥崎宮 放生会 まとめ
福岡 筥崎宮放生会
開催場所 筥崎宮境内 参道一帯
期間:2016年9月12日 (月) 〜18日 (日)
住所:福岡市東区箱崎1-22-1
期間中 出店 露店営業:午後9時ぐらいまで
最終日 出店営業:およそ午後9時頃まで