博多といえば商売繁盛を願う商人のエネルギーに満ちた街。その博多商人が1年の開運を祈願してお参りするのが、十日恵比須の正月大祭だ。
1月8日から11日までの4日間、大勢の参拝者で賑わうことになる。
今日は一足早く その、準備が着々と行われている博多区東公園の十日恵比須神社へ訪れてみた。
開催期間中は、大勢の人で足の踏み場もない程の混雑で視界は遮られ、その境内がどんな様子なのか知らない人も多いのではないだろうか。
期間中は、露店と参詣者で 先が見えない参道。人がいないと 奥の突き当たりに本殿があるのが確認できる。
本殿に向かう参道の左手は、当日は露店でふさがれることになるが、通常なら このように広大な東公園の緑を一望することができる。
正月大祭の日でなければ、ここが博多であることを忘れてしまいそうな景色だ。
参道から本殿へ
150mぐらいありそうな参道を 本殿に近づく様子。その中間あたりにある鳥居をくぐると、
おみくじを結ぶ場所があったり、
参拝者の行列の誘導案内の柱が組まれたりしている。そしてその先に見える狛犬、
こちらの狛犬は、2008年に天皇陛下即位20周年を記念して奉納されたもの。その為、当然に年号が変わって、平成20年に作られたことになるのでその年は覚えやすい。
その左右にひかえた狛犬の横を過ぎると、
手水舎
十日恵比寿神社の手水舎がある。ご存知の方も多いだろうが、そこは 日頃の生活の垢を洗い清める場所になる。
その手水舎の清めの水が、鯛の口から出ているところが実に面白い。
そこには 手水の作法が、図入りで解説してあるので、迷うことなく手を洗うことができるだろう。
十日恵比須名物の福引き
「大当たり〜」と、世話人の方の大きな声が境内に響く福引きは、十日恵比須の風物詩だ。
参拝とは別の行列にならんで、初穂料(福引料金)は2,000円になる。
福引券をまずこちらで購入しよう。
福引きは、福笹とともに 張り子の七福神の人形や熊手など、福を引き寄せる景品が用意される。
十日えびす福引の景品は?
- 福笹
- 張り子の七福神
- おおうちわ
- 熊手 など
夜遅くまで 最寄りのJR吉塚駅や、地下鉄馬出九大病院前駅の付近では、笹の葉の飾り物をもった人達で溢れる景色にも風情がある。
えびす銭
えびす銭は 一つ200円で、次の年に それをこちらに返却すると、
あらたに100円を払って、あらたなえびす銭をいただくことができる。
このえびす銭は 財布の中に入れておくと、福を引き寄せるという縁起物だ。

私が昨年いただいた えびす銭
それは、小さな紙のぽち袋に入れられている。
この種銭をもとに繁栄して、借りたお金を倍にして返すという昔の風習になぞられた事らしい。
その袋には「来年 必ずお守り所へ返却して下さい。」と書かれていた。
えびす銭はお守り所で販売されている。(返却場所も同じ場所で引き受けていただける。)
参拝所と本殿の様子
そして本殿。正月大祭前でも、参拝者はいた。
この十日恵比須神社は、恵比須の神様(えびすさま)と、出雲大社からの御分霊により、大國様(だいこくさま)とで、2つの神様を同時に祀る全国でも珍しい神社。
恵比須様は 商売繁盛の神さま、大黒様はご縁・恋愛の神さまとなり、それにより2つの福を引き寄せる神社として特に有名なのだ。
参拝所の しめ縄は 空間を支配する独特な迫力がある。
福引の行列の交錯しないように、左右に、混乱を避ける為参拝者の専用出口通路も固定で確保されている。
尚 福引の行列は、参拝所の左右の端へと行き着き、そこから賽銭を入れることができる。そのため、福引をする人は、もう一度 参拝専用の行列に並ぶ人は少ないようだ。
お詣りするお賽銭の右横に、こんな感じで、ミニおみくじがあった。開運や恋愛成就のものもあり、当日は人が多いので こんな所は気がつかないかも。
本殿右側にも 大きな 御神燈の提灯が おそらく今、定点カメラが付けられているのではないだろうか。
年中祈願 開運御座とは?
十日恵比須神社の社務所、こちらでは開運御座の受付が行われている。
開運御座とは
開運御座(かいうんござ)とは、この1年の商売繁盛、家内安全、無病息災のご加護を仰ぐ祈願と、縁起を祝う膳を授かり、その後 十日恵比須名物の福引きをし、最後に繁栄を祈るえびす手一本の打ち入れが行われる神事。
こちらの御初穂料はひとり5,000円より。
当日は、フレンチドックやりんご焼き、タコ焼くなど 300件以上の露店が軒を連ねることになる。
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十日恵比寿神社
住所:福岡県福岡市博多区 東公園7−1